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【判例】公訴時効の完成を看過して有罪を言い渡した原判決が刑訴法411条1号により破棄された事例 (平成2年12月7日最高裁)公訴時効の完成を看過して有罪を言い渡した原判決が刑訴法411条1号により破棄された事例

(平成2年12月7日最高裁)

事件番号  平成2(あ)491

 

最高裁判所の見解

職権をもって調査すると、原判決は、

業務上横領(刑法二五三条)の事実を認定した

第一審判決を破棄した上自判し、横領(同法二五二条一項)の事実を

認定して被告人を懲役八月、三年間執行猶予に処したものであるが、

右横領罪の法定刑は懲役五年以下であるから、

犯罪行為の終わった時から五年の期間を経過することにより、

その公訴時効が完成するものであるところ(刑訴法二五〇条四号)、

本件につき公訴の提起があったのは、

被告人の右犯罪行為後五年二箇月余を経過した昭和六一年三月七日であり、

原審が横領の事実を認定した以上、右行為については、

右公訴の提起の当時既に公訴時効が完成していたものと認められる。

 

そうすると、原審としては、

第一審判決を破棄して被告人に対して免訴の言渡をすべきであるのに、

有罪の言渡をしたのは、法令の適用を誤ったものであり、

この誤りは判決に影響を及ぼし、

原判決を破棄しなければ著しく正義に反するものと認められるから、

刑訴法四一一条一号、四一三条但書、四一四条、四〇四条、

三三七条四号により、裁判官全員一致の意見で、

主文のとおり判決する。

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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