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【判例】刑訴規則199条の10第1項、199条の11第1項 (平成25年2月26日最高裁)刑訴規則199条の10第1項、199条の11第1項

(平成25年2月26日最高裁)

事件番号  平成22(あ)1632

 

この裁判は、

公判調書中の被告人供述調書に添付されたのみで

証拠として取り調べられていない電子メールが

独立の証拠又は被告人の供述の一部にならないとされた事例です。

 

最高裁判所の見解

本件電子メールは,刑訴規則199条の10第1項及び

199条の11第1項に基づいて被告人乙に示され,その後,

同規則49条に基づいて公判調書中の被告人供述調書に

添付されたものと解されるが,このような公判調書への書面の添付は,

証拠の取調べとして行われるものではなく,

これと同視することはできない。

 

したがって,公判調書に添付されたのみで

証拠として取り調べられていない書面は,

それが証拠能力を有するか否か,それを証人又は被告人に対して

示して尋問又は質問をした手続が適法か否か,

示された書面につき証人又は被告人が

その同一性や真正な成立を確認したか否か,

添付につき当事者から異議があったか否かにかかわらず,

添付されたことをもって独立の証拠となり,

あるいは当然に証言又は供述の一部となるものではないと

解するのが相当である。

 

本件電子メールについては,原判決が指摘するとおり,

その存在及び記載が記載内容の真実性と離れて

証拠価値を有するものであること,被告人乙に対してこれを示して

質問をした手続に違法はないこと,被告人乙が本件電子メールの同一性や

真正な成立を確認したことは認められるが,

これらのことから証拠として取り調べられていない

本件電子メールが独立の証拠となり,

あるいは被告人乙の供述の一部となるものではないというべきである。

 

本件電子メールは,被告人乙の供述に引用された限度において

その内容が供述の一部となるにとどまる

(最高裁平成21年(あ)第1125号同23年9月14日

第一小法廷決定・刑集65巻6号949頁参照)。

 

したがって,上記の理由により本件電子メールが

被告人乙の供述と一体となったとして,

これを証拠として取り調べることなく事実認定の用に

供することができるとした原判決には違法があるといわざるを得ない

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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