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【判例】権利能力なき社団等が法人格を取得した場合と民法187条1項 (平成元年12月22日最高裁)権利能力なき社団等が法人格を取得した場合と民法187条1項

(平成元年12月22日最高裁)

事件番号  平成1(オ)1382

 

最高裁判所の見解

民法一八七条一項は、いわゆる権利能力なき社団等の占有する不動産を法人格を

取得した以後当該法人が引き継いで占有している場合にも

適用されるものと解すべきであるから、当該不動産の時効取得について、

その法人格取得の日を起算点と選択することができる。

 

原審の適法に確定した事実関係によれば、被上告人は、

今から約三〇〇年前に遡るD寺をその前身として

昭和二八年一〇月五日宗教法人として設立された寺院であるが、

右D寺は、かねてその所有地として

原判決添付物件目録記載の各土地(以下「本件土地」と総称する。)の

公租公課を負担し、本件土地を第三者に賃貸するなどして、

その賃料で住職の生活費を賄ってきたところ、

被上告人が設立された際に代表役員に就任したE、

その後に代表役員に就任したF、Gは、

被上告人設立以後、本件土地を被上告人の所有地として

前同様に管理を継続し、かつ、本件訴訟に至るまで、

被上告人が本件土地をその所有地として管理するにつき、

異議を述べられることもなく、紛争を生じたこともまったくなかった、

というのであって、右事実関係の下で、

被上告人がその法人格取得時に本件土地の占有を開始し、

以後二〇年を経過したことによって、

本件土地を時効取得したものと認めた原審の判断は、

結論において是認することができる。

 

原判決に所論の違法はなく、論旨は、ひっきょう、

原審の専権に属する証拠の取捨判断、事実の認定を非難するか、

又は原判決の結論に影響のない事項について

若しくは独自の見解に立ってその違法をいうものにすぎず、

採用することができない。

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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