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【判例】権利能力のない社団である自治会の会員の退会 (平成17年4月26日最高裁)権利能力のない社団である自治会の会員の退会

(平成17年4月26日最高裁)

事件番号  平成16(受)1742

 

この裁判は、

権利能力のない社団である県営住宅の自治会の会員が

いつでも当該自治会に対する

一方的意思表示により退会することができるとされた事例です。

 

最高裁判所の見解

(1) 前記の事実関係によれば,①共益費は,

本件団地内の共用施設を維持するための費用であり,

主なものとして,街路灯,階段灯等の電気料金,屋外散水栓等の

水道料金や排水施設の維持,エレベーターの保守,

害虫駆除等に要する費用がこれに該当すること,

②埼玉県から委託を受けて本件団地の管理業務を行っている公社は,

被上告人及び本件団地の各入居者に対し,共益費については,

本件団地の各入居者が個別に業者等に対して支払うことが

困難であることを理由に,被上告人が本件団地全体の共益費を

一括して業者等に対して支払うこと及び本件団地の各入居者は

各共益費を被上告人に対して支払うことを指示していること,

③被上告人及び本件団地の各入居者は,この指示に従っており,

上告人も,被上告人に対し,平成10年10月分から

平成13年2月分までの共益費を支払ってきたことが明らかであり,

これによれば,上告人は,本件団地f号棟g号室に入居するに際し,

そこに入居している限り被上告人に対して

共益費を支払うことを約したものということができる。

 

したがって,本件退会の申入れが有効であるか否かにかかわらず,

上告人の被上告人に対する共益費の支払義務は消滅しないというべきである。

 

(2) 被上告人は,会員相互の親ぼくを図ること,

快適な環境の維持管理及び共同の利害に対処すること,

会員相互の福祉・助け合いを行うことを目的として設立された

権利能力のない社団であり,いわゆる強制加入団体でもなく,

その規約において会員の退会を制限する規定を設けていないのであるから,

被上告人の会員は,いつでも被上告人に対する

一方的意思表示により被上告人を退会することができると

解するのが相当であり,

本件退会の申入れは有効であるというべきである。

 

被上告人の設立の趣旨,目的,団体としての性格等は,

この結論を左右しない。

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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