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【判例】法定刑超過による非常上告 (平成元年1月24日最高裁)法定刑超過による非常上告

(平成元年1月24日最高裁)

事件番号  昭和63(さ)2

 

最高裁判所の見解

本件記録によると、墨田簡易裁判所は、

昭和六三年六月二三日、被告人に対する道路交通法違反被告事件について、

「被告人は、酒気を帯び、呼気一リツトルにつき

〇・二五ミリグラム以上のアルコールを身体に保有する状態で、

昭和六二年三月一〇日午前五時五七分ころ、

東京都品川区ab丁目c番地付近道路において、

大型自動車(マイクロバス)を運転したものである。」旨の

事実を認定したうえ、道路交通法六五条一項、一一九条一項七号の二、

同法施行令四四条の三、刑法一八条、罰金等臨時措置法二条、

刑訴法三四八条を適用して、

「被告人を罰金五万円に処する。これを完納することができないときは

金二〇〇〇円を一日に換算した期間(端数を生じたときは

それを一日に換算する)被告人を労役場に留置する。

第一項の金額を仮に納付することを命ずる。」

旨の略式命令を発付し、同略式命令は、

昭和六三年七月八日に確定したことが認められる。

 

しかしながら、道路交通法六五条一項違反の罪の法定刑は、

昭和六一年法律第六三号によつて改正されるまで、

同法一一九条一項により「三月以下の懲役又は三万円以下の罰金」

とされていたが、右改正によつて「三月以下の懲役又は五万円以下の罰金」に改められ、

右法律は昭和六一年五月二三日に公布され、

昭和六二年四月一日から施行されたものであるところ、

被告人の本件所為は昭和六二年三月一〇日におけるものであつて

右改正法施行前の行為であるから、

これに適用すべき法条は、同改正法附則三項により、

行為時法である右改正前の道路交通法一一九条一項である。

 

そして、同法条によれば、前記罪に対する罰金の最高額は三万円であり、

加重事由のない本件において、これを超過して

被告人を罰金五万円に処した右略式命令は、

法令に違反しており、かつ、被告人のために

不利益であるといわなければならない。

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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