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【判例】満期の日として振出日より前の日が記載されている確定日払の約束手形の効力 (平成9年2月27日日最高裁)満期の日として振出日より前の日が記載されている確定日払の約束手形の効力

(平成9年2月27日日最高裁)

事件番号  平成6(オ)363

 

最高裁判所の見解

手形要件は、基本手形の成立要件として

手形行為の内容を成すものであるところ、

手形の文言証券としての性質上、

手形要件の成否ないし適式性については、

手形上の記載のみによって判断すべきものであり、

その結果手形要件の記載がそれ自体として

不能なものであるかあるいは各手形要件相互の関係において

矛盾するものであることが明白な場合には、

そのような手形は無効であると解するのが相当である。

 

そして、確定日払の約束手形における振出日についても、

これを手形要件と解すべきものである以上

(最高裁昭和三九年(オ)第九六〇号同四一年一〇月一三日第一小法廷判決・

民集二〇巻八号一六三二頁参照)、満期の日として

振出日より前の日が記載されている確定日払の約束手形は、

手形要件の記載が相互に矛盾するものとして

無効であると解すべきである。

 

これを本件についてみるに、本件各手形は、満期が変造され、

振出日が補充された結果、変造前の満期が振出日より

前の日となるものであるから、

たとえ補充された振出日を基準として変造前の満期による

支払呈示期間内に支払呈示することが可能であったとしても、

変造前の文言に従って責任を負うべき振出人である

上告人との関係においては、無効というべきである。

 

四 そうすると、本件各手形を有効とした原審の判断には、

法令の解釈適用を誤った違法があるというべきであり、

右違法が判決に影響を及ぼすことは明らかである。

 

この点の違法をいう論旨は理由があり、

原判決は破棄を免れない。

 

そして、以上に述べたところからすれば、

本件各手形金の支払を求める被上告人の本訴請求は理由がなく、

これを棄却した第一審判決は結論において正当であるから、

被上告人の控訴を棄却すべきである。

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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