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【判例】爆発物取締罰則の規定違憲の主張が欠前提とされた事例 (平成2年5月2日最高裁)爆発物取締罰則の規定違憲の主張が欠前提とされた事例

(平成2年5月2日最高裁)

事件番号  平成1(あ)1070

 

最高裁判所の見解

上告趣意のうち、爆発物取締罰則一条にいう

「治安ヲ妨ケ」るという概念が

不明確であるとして憲法三一条違反をいう点は、

右概念が不明確であるとはいえず

(最高裁昭和四六年(あ)第二一七九号同四七年三月九日第一小法廷判決・

刑集二六巻二号一五一頁、

同昭和四九年(あ)第二一九三号同五〇年四月一八日第二小法廷判決・

刑集二九巻四号一四八頁、同昭和五二年(あ)第一四三五号同五三年六月二〇日

第三小法廷判決・刑集三二巻四号六七〇頁参照)、

同罰則三条の憲法一四条違反をいう点は、

同罰則三条は所定の目的をもって同条に定める行為をした者を

思想、信条によって差別し重く処罰する趣旨でないから、

いずれも前提を欠き、原判決の適用違憲をいう点の実質は、

単なる法令違反、事実誤認の主張であり、その余の点は、

事実誤認の主張であって、いずれも刑訴法四〇五条の上告理由に当たらない。

 

被告人Bの上告趣意のうち、同罰則の規定違憲をいう点は、

その前提として所論が指摘する諸点は

すべて首肯することができないから、

前提を欠き、その余の点は、

単なる法令違反、事実誤認の主張であって、

いずれも刑訴法四〇五条の上告理由に当たらない。

 

被告人Aの上告趣意第一のうち、同罰則の立法趣旨に関連して

違憲をいう点は、同罰則は所論のような趣旨で

立法されたものでないから、前提を欠き、

最高裁昭和三二年(あ)第三〇九号同三四年七月三日第二小法廷判決・

刑集一三巻七号一〇七五頁の違憲をいう点は、

判例の変更を求めるものであり、

同罰則の形式的効力に関して

憲法七六条二項違反をいう点は、同罰則の効力と

憲法七六条二項とは何ら関係ないことが明らかであり、

同罰則にいう「治安ヲ妨ケ」るという概念が不明確であるとして

憲法三一条違反をいう点は、右概念が不明確であるといえないことは

前述のとおりであり、また、

同罰則の憲法一九条、二一条、三六条違反をいう点は、

同罰則は各条項に定める行為をした者を

処罰するものであって思想、信条自体を処罰しようとするものでなく、

他の刑罰規定との比較で憲法一四条一項、三六条違反をいう点は、

同罰則が人種、信条、性別、社会的身分又は門地により

差別的取扱いをしているとはいえないから、

いずれも前提を欠き、同第二は原判決の違憲をいうが、

その実質は単なる法令違反の主張であって、

いずれも刑訴法四〇五条の上告理由に当たらない。

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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