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【判例】第三者の暴行が介在した場合でも当初の暴行と死亡との間の因果関係が認められるとされた事例 (平成2年11月20日最高裁)第三者の暴行が介在した場合でも当初の暴行と死亡との間の因果関係が認められるとされた事例

(平成2年11月20日最高裁)

事件番号  昭和63(あ)1124

 

最高裁判所の見解

原判決及びその是認する第一審判決の認定によると、

本件の事実関係は、以下のとおりである。

 

すなわち、被告人は、昭和五六年一月一五日

午後八時ころから午後九時ころまでの間、

自己の営む三重県阿山郡a町大字b町所在の飯場において、

洗面器の底や皮バンドで本件被害者の頭部等を多数回殴打するなどの

暴行を加えた結果、恐怖心による心理的圧迫等によって、

被害者の血圧を上昇させ、内因性高血圧性橋脳出血を発生させて

意識消失状態に陥らせた後、同人を大阪市c区d所在の

建材会社の資材置場まで自動車で運搬し、

右同日午後一〇時四〇分ころ、同所に放置して立ち去ったところ、

被害者は、翌一六日未明、内因性高血圧性橋脳出血により

死亡するに至った。

 

ところで、右の資材置場において

うつ伏せの状態で倒れていた被害者は、

その生存中、何者かによって角材で

その頭頂部を数回殴打されているが、

その暴行は、既に発生していた内因性高血圧性橋脳出血を拡大させ、

幾分か死期を早める影響を与えるものであった、

というのである。

 

このように、犯人の暴行により被害者の死因となった

傷害が形成された場合には、

仮にその後第三者により加えられた暴行によって死期が

早められたとしても、犯人の暴行と被害者の死亡との間の

因果関係を肯定することができ、

本件において傷害致死罪の成立を認めた原判断は、正当である。

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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