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【判例】覚せい剤使用罪につき使用時間、場所、方法に差異のある訴因間において公訴事実の同一性が認められた事例 (昭和63年10月25日最高裁)覚せい剤使用罪につき使用時間、場所、方法に差異のある訴因間において公訴事実の同一性が認められた事例

(昭和63年10月25日最高裁)

事件番号  昭和61(あ)916

 

最高裁判所の見解

本件昭和六〇年一一月八日付起訴状記載の訴因は、

「被告人は、『よつちやん』ことAと共謀の上、

法定の除外事由がないのに、昭和六〇年一〇月二六日午後五時三〇分ころ、

栃木県芳賀郡a町bc番地の被告人方において、

右Aをして自己の左腕部に覚せい剤であるフエニルメチルアミノプロパン

約〇・〇四グラムを含有する水溶液約〇・二五ミリリツトルを注射させ、もつて、

覚せい剤を使用した」というものであり、また、

検察官が第一審裁判所において変更を請求した訴因は、

「被告人は、法定の除外事由がないのに、

昭和六〇年一〇月二六日午後六時三〇分ころ、

茨城県下館市de番地のf所在スナツク『g』店舗内において、

覚せい剤であるフエニルメチルアミノプロパン約〇・〇四グラムを

含有する水溶液約〇・二五ミリリツトルを自己の左腕部に注射し、

もつて、覚せい剤を使用した」というものである。

 

そして、記録によれば、検察官は、

昭和六〇年一〇月二八日に任意提出された被告人の尿中から

覚せい剤が検出されたことと捜査段階での被告人の供述に基づき、

前記起訴状記載の訴因のとおりに覚せい剤の使用日時、場所、方法等を

特定して本件公訴を提起したが、その後被告人が

その使用時間、場所、方法に関する供述を変更し、

これが信用できると考えたことから、

新供述にそつて訴因の変更を請求するに至つたというのである。

 

そうすると、両訴因は、その間に覚せい剤の使用時間、場所、方法において

多少の差異があるものの、いずれも被告人の尿中から検出された

同一覚せい剤の使用行為に関するものであつて、

事実上の共通性があり、両立しない関係にあると認められるから、

基本的事実関係において同一であるということができる。

 

したがつて、右両訴因間に

公訴事実の同一性を認めた原判断は正当である。

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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