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【判例】過払金が発生している時点で新たな借入れをしたときにおける利息制限法のいう「元本」の額 (平成25年7月18日最高裁)過払金が発生している時点で新たな借入れをしたときにおける利息制限法のいう「元本」の額

(平成25年7月18日最高裁)

事件番号  平成23(受)1948

 

この裁判では、

継続的な金銭消費貸借取引に関する基本契約に基づいて

金銭の借入れと弁済が繰り返され,同契約に基づく債務の弁済が

その借入金全体に対して行われる場合において,

過払金が発生している時点で新たな借入れをしたときにおける

利息制限法(平成18年法律第115号による改正前のもの)

1条1項にいう「元本」の額、

民訴法260条2項の裁判を求める申立ての相手方が

破産手続開始の決定を受けた場合における同申立てに係る

請求権の破産債権該当性について

裁判所が見解を示しました。

 

 

最高裁判所の見解

継続的な金銭消費貸借取引に関する基本契約に基づいて

金銭の借入れと弁済が繰り返され,

同契約に基づく債務の弁済がその借入金全体に対して

行われる場合において,過払金が発生している時点で

新たな借入れをしたときには,

利息制限法1条1項にいう「元本」の額は,

新たな借入金に上記過払金を充当した後の額をいうものと

解するのが相当である。

 

民訴法260条2項の裁判を求める申立ての相手方が

破産手続開始の決定を受けた場合,

上記申立てに係る請求権は,

破産者に対し破産手続開始前の原因に基づいて

生じた財産上の請求権であって,財団債権に該当しない。

したがって,上記申立てに係る請求権は,

破産債権であるというべきである。

 

そうすると,被上告人が破産手続開始の決定を受けたというのであるから,

上告人は,被上告人の破産手続において,

本件申立てに係る請求権につき破産債権として届出をすべきものであって,

その調査において,上記請求権について破産管財人が認めず,

又は届出をした破産債権者が異議を述べた場合に,

異議者等の全員を相手方として,

本件申立てに係る訴訟手続の受継の申立てをすべきことになる。

 

しかるに,原審は,上告人が上記の届出をしていないにもかかわらず,

直ちに破産管財人であるBに対して

本件続行命令をしたものであって,

本件続行命令のうち本件申立てに係る部分は,

違法であるというべきである。

 

そして,本案請求と民訴法260条2項の

裁判を求める申立てに係る請求とが

併合審理されている場合,上記申立ては,

本案判決が変更されないことを解除条件とするものであり,

その性質上,本案請求に係る弁論は分離することができない。

 

したがって,上記申立てについての適法な受継がされないまま,

本案請求に係る部分についてのみ,当事者が受継の申立てをし,

又は受訴裁判所が続行命令をすることは許されない。

 

そうすると,本件続行命令は,結局,

その全部が違法といわざるを得ない。

 

3 しかしながら,被上告人の破産手続は既に終結しているのであって,

上告人が経るべき破産法所定の手続はもはや存在しない。

 

そして,記録によれば,本件続行命令がされてから

上記破産手続の終結までにBが当事者として関与した

訴訟手続は,上告人の控訴を棄却する旨の原判決の

送達を受けたことなどにとどまる。

 

したがって,上記破産手続の終結により,

原審の上記違法の瑕疵は治癒されたものと解するのが相当である。

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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