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【判例】離婚請求を認容するに際し別居後離婚までの間の子の監護費用の支払を命ずることの可否 (平成9年4月10日最高裁)離婚請求を認容するに際し別居後離婚までの間の子の監護費用の支払を命ずることの可否

(平成9年4月10日最高裁)

事件番号  平成7(オ)1933

 

最高裁判所の見解

離婚の訴えにおいて、別居後単独で子の監護に当たっている

当事者から他方の当事者に対し、別居後離婚までの期間における

子の監護費用の支払を求める旨の申立てがあった場合には、

裁判所は、離婚請求を認容するに際し、民法七七一条、七六六条一項を

類推適用し、人事訴訟手続法一五条一項により、

右申立てに係る子の監護費用の支払を命ずることが

できるものと解するのが相当である。

 

けだし、民法の右規定は、父母の離婚によって、

共同して子の監護に当たることができなくなる事態を受け、

子の監護について必要な事項等を定める旨を規定するものであるところ、

離婚前であっても父母が別居し共同して

子の監護に当たることができない場合には、

子の監護に必要な事項としてその費用の負担等にいての定めを要する点において、

離婚後の場合と異なるところがないのであって、

離婚請求を認容するに際し、離婚前の別居期間中における

子の監護費用の分担についても一括して解決するのが、

当事者にとって利益となり、子の福祉にも資するからである。

 

被上告人の本件申立てに係る養育費とは、

右にいう監護費用の趣旨であると解されるところ、

原審が、被上告人の本件離婚請求を認容するに際し、

被上告人の申立てに基づき「同人と上告人との間の

長女乙(平成元年三月一六日生まれ)の監護に関して、

離婚の裁判が確定する日(本判決言渡しの日)の翌日から

乙が成年に達する平成二一年三月までの間の監護費用のみならず、

上告人と被上告人が別居し、被上告人が単独で

乙の監護に当たるようになった後の平成四年一月から

右裁判確定の日までの間の監護費用の支払をも

上告人に命じた点に、所論の違法はない。

 

原審の右判断は、所論引用の判例に抵触するものではない。

論旨は採用することができない。

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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