抗告許可申立ての対象とされる裁判に法令の解釈に関する

重要な事項が含まれるか否かの判断を高等裁判所にさせることとしている

民訴法337条,憲法31条,憲法32条

(平成10年7月13日最高裁)

事件番号  平成10(ク)379

 

最高裁判所の見解

民訴法三三七条に規定する許可抗告制度は、

法令解釈の統一を図ることを目的として、

高等裁判所の決定及び命令のうち一定のものに対し、

右裁判に最高裁判所の判例と相反する判断がある場合

その他の法令の解釈に関する重要な事項が含まれる場合に、

高等裁判所の許可決定により、

最高裁判所に特に抗告をすることができることとしたものである。

 

論旨は、その一部において、同法三三七条が

抗告許可申立ての対象とされる裁判に

法令の解釈に関する重要な事項が含まれるか否かの判断を

高等裁判所にさせることとしているのは、

憲法三二条に違反し、ひいては三一条にも違反すると主張する。

 

しかしながら、下級裁判所のした裁判に対して

最高裁判所に抗告をすることを許すか否かは、

審級制度の問題であって、憲法が八一条の規定するところを除いては

これをすべて立法の適宜に定めるところにゆだねていると解すべきことは、

当裁判所の判例とするところである

(最高裁昭和二二年(れ)第四三号同二三年三月一〇日大法廷判決・

刑集二巻三号一七五頁、最高裁昭和二四年(ク)

第一五号同年七月二二日大法廷決定・

裁判集民事二号四六七頁、最高裁昭和二七年(テ)

第六号同二九年一〇月一三日大法廷判決・

民集八巻一〇号一八四六頁)。その趣旨に徴すると、

民訴三三七条が憲法三一条、三二条に違反するものでないことは明らかである。

 

右論旨は採用することができない。

その余の論旨は、違憲をいう部分もあるが、

その実質は、立法の当否をいうか、

又は原決定の単なる法令違背を主張するものにすぎない。

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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