チーム医療の総責任者の説明義務

(平成20年4月24日最高裁)

事件番号  平成18(受)1632

 

この裁判では、

チーム医療として手術が行われる場合に

チーム医療の総責任者が患者やその家族に対してする

手術についての説明に関して負う義務について

裁判所が見解を示しました。

 

最高裁判所の見解

一般に,チーム医療として手術が行われる場合,

チーム医療の総責任者は,条理上,患者やその家族に対し,

手術の必要性,内容,危険性等についての説明が十分に

行われるように配慮すべき義務を有するものというべきである。

 

しかし,チーム医療の総責任者は,

上記説明を常に自ら行わなければならないものではなく,

手術に至るまで患者の診療に当たってきた主治医が

上記説明をするのに十分な知識,経験を有している場合には,

主治医に上記説明をゆだね,自らは必要に応じて主治医を

指導,監督するにとどめることも許されるものと解される。

 

そうすると,チーム医療の総責任者は,

主治医の説明が十分なものであれば,

自ら説明しなかったことを理由に

説明義務違反の不法行為責任を負うことはないというべきである。

 

また,主治医の上記説明が不十分なものであったとしても,

当該主治医が上記説明をするのに十分な知識,経験を有し,

チーム医療の総責任者が必要に応じて当該主治医を

指導,監督していた場合には,同総責任者は

説明義務違反の不法行為責任を負わないというべきである。

 

このことは,チーム医療の総責任者が手術の執刀者であったとしても,

変わるところはない。

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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