高等裁判所が判決の形式でした補助参加の許否に関する裁判に対する上告と最高裁判所の審理の対象

(平成7年2月23日最高裁)

事件番号  平成4(行ツ)119

 

最高裁判所の見解

補助参加の許否の裁判は決定をもってすべきものであり、

その決定に対しては即時抗告が認められているところ

(行政事件訴訟法七条、民訴法六六条)、記録によれば、

第一審は、上告人A1労働組合D支部の補助参加の申立てを

却下する判断を終局判決の中でしており、

原審はこれに対する不服申立てを控訴として扱った上、

控訴棄却の判決をしている。

 

そうすると、原審は、本来決定で裁判すべき事項につき判決で

裁判したものであるが、本来の手続である決定よりも

慎重な手続である判決により判断を示したことによって

当事者に不利益を与えるような事情は認められないのであるから、

この点だけをとらえて原判決を破棄すべきものとはいえない。

 

また、右控訴棄却の判決に対して法定の上告期間内にされた上告は、

原審の採った判決という裁判の形式に応じてされたものであるから、

不服申立ての形式や不服申立期間の遵守に関しては適法というべきである。

 

しかし、原審が判決という形式を採って判断したからといって、

本来当審の審理の対象とならない事項についてまで

当審が審理判断すべきこととなると解すべき理由はない。

 

そうすると、結局、右上告についての当審の審理の対象は、

補助参加の申立てを却下すべきであるとした

原審の判断について本来当審として審理判断し得る事項である

民訴法四一九条ノ二所定の抗告理由の

有無の範囲にとどまるものと解すべきである。

 

よって、この範囲において検討すると、所論は、違憲をいうが、

その実質は原裁判の単なる法令違反を主張するものにすぎず、

同条所定の場合に当たらないと認められるから、

上告人A1労働組合D支部の上告は不適法として却下すべきである。

 

したがって、また、同支部が

上告人A2地方労働委員会補助参加人としてした上告も

不適法として却下を免れない。

 

二 上告人A2地方労働委員会補助参加人A1労働組合の上告について

控訴審において全部勝訴の判決を得た当事者は、

上告の利益を有しないから、上告をすることは許されない。

 

記録によれば、第一審において被上告人らの請求につき

その一部に係る訴えを却下しその余の請求を

棄却する判決がされたのであるから、

請求棄却を求めていた上告人A2地方労働委員会又は

その補助参加人としては、右却下部分につき

控訴をすることができたところ、

同上告人及びその補助参加人において

これに対する控訴も附帯控訴もしないまま、

被上告人らの控訴を棄却する旨の原判決が言い渡されたことが明らかである。

 

そうすると、同上告人は控訴審において

全部勝訴の判決を得たものであるから、

同上告人又はその補助参加人が上告をすることは許されない。

 

したがって、上告人A2地方労働委員会補助参加人A1労働組合の上告は、

不適法として却下を免れない。

 

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