不法残留罪

(平成17年4月21日最高裁)

事件番号  平成16(あ)1595

 

この裁判は、

在留期間更新の申請をした後在留期間を経過した外国人が

上記申請を不許可とする決定の通知が発出されたころ以降

本邦に残留した行為につき不法残留罪が成立するとされた事例です。

 

 

最高裁判所の見解

 

事実関係によれば,被告人は,在留期間内に在留期間更新の申請をし,

不許可の通知を受け取っていないものであるが,

在留期間の更新又は変更を受けないで

在留期間を経過して本邦に残留した以上,出入国管理及び

難民認定法(平成16年法律第73号による改正前のもの)70条1項5号の

不法残留罪に当たることは明らかである。

 

そして,被告人は,上記申請に当たり,

居住地や日本人の配偶者等としての在留資格の基礎に係る

妻との同居の事実について虚偽の申出をしたほか,

上記申請の審査のために入国管理局が求めた出頭要請等にも

誠実に対応していないから,これまで5回に及ぶ

在留期間の更新がいずれも許可されてきたことなどを考慮しても,

被告人の残留について,

違法性が阻却されるものということはできない。

 

したがって,被告人については,

在留期間更新の申請が不許可とされるのに先立って,

既に不法残留罪が成立しているのであり,

不許可の通知が被告人に到達したか否かや同申請が

不許可となったことについての被告人の認識の有無が

これを左右するものではない。

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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