住民監査請求、地方自治法242条2項

(平成20年3月17日最高裁)

事件番号  平成18(行ヒ)168

 

この裁判は、

県警察本部の県外出張に係る旅費の支出のあった日から

1年を経過して住民監査請求がされたことについて

地方自治法242条2項ただし書にいう

正当な理由があるとされた事例です。

 

最高裁判所の見解

前記事実関係等によれば,本件各出張に関しては,

第1次開示において,支出負担行為兼支出命令決議書につき

支出負担行為日,支出命令日,支払日,旅費額等が,

旅行命令(依頼)票につき旅行命令日,旅行者氏名,旅行期間,

旅行内容,目的地,旅費の支給額及び受領月日等が,

復命書につき作成日付,出張者の職及び

氏名,用務,用務先,旅行期間等が,それぞれ墨塗りされて開示されず,

平成14年5月24日の第2次開示において初めて

これらの事項が開示されたというのである。

 

そうすると,第2次開示によって本件各出張ないし

本件各出張に係る旅費の支出について具体的な内容が

明らかにされる以前の段階では,上告人において,

本件各出張が架空のものであるかどうか,また,

業務上必要のないものであるかどうかを判断することは

困難であったものというべきである。

 

この段階において原審が掲げる諸事実を根拠として

本件各出張が架空のものであるなどと主張したとしても,

その主張は単なる憶測の域を出ないものとならざるを得ない。

 

そうであるとすれば,第2次開示によって本件各出張ないし

本件各出張に係る旅費の支出について具体的な内容が

明らかにされる以前の段階では,上告人において

本件各出張に係る旅費の支出に違法又は不当な点があると考えて

監査請求をするに足りる程度にその存在及び

内容を知ることができたと解することはできず,

第2次開示において本件各出張の旅行期間,

目的地,用務等に関する情報が記録された部分が

開示されてから1か月後に,本件各出張に係る旅費の支出につき

本件監査請求がされたことについては,

地方自治法242条2項ただし書にいう正当な理由があるというべきである。

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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