信義誠実の原則

(平成16年10月26日最高裁)

事件番号  平成16(受)458

 

この裁判は、

不当利得返還請求訴訟において不当利得返還請求権の

成立要件である「損失」が発生していないと主張して

請求を争うことが信義誠実の原則に反するとされた事例です。

 

最高裁判所の見解

上告人は,本件各金融機関から被上告人相続分の預金について

自ら受領権限があるものとして払戻しを受けておきながら,

被上告人から提起された本件訴訟において,一転して,

本件各金融機関に過失があるとして,自らが受けた上記払戻しが

無効であるなどと主張するに至ったものであること,

(2) 仮に,上告人が,本件各金融機関がした上記払戻しの

民法478条の弁済としての有効性を争って,

被上告人の本訴請求の棄却を求めることができるとすると,

被上告人は,本件各金融機関が上記払戻しをするに当たり

善意無過失であったか否かという,自らが関与していない問題についての

判断をした上で訴訟の相手方を選択しなければならないということになるが,

何ら非のない被上告人が上告人との関係で

このような訴訟上の負担を受忍しなければならない理由は

ないことなどの諸点にかんがみると,

上告人が上記のような主張をして被上告人の本訴請求を争うことは,

信義誠実の原則に反し許されないものというべきである。

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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