借地上の建物の賃借人と地代の弁済についての利害関係の有無
(昭和63年7月1日最高裁)
事件番号 昭和62(オ)1577
最高裁判所の見解
借地上の建物の賃借人はその敷地の地代の弁済について
法律上の利害関係を有すると解するのが相当である。
けだし、建物賃借人と土地賃貸人との間には直接の契約関係はないが、
土地賃借権が消滅するときは、建物賃借人は土地賃貸人に対して、
賃借建物から退去して土地を明け渡すべき義務を負う法律関係にあり、
建物賃借人は、敷地の地代を弁済し、
敷地の賃借権が消滅することを防止することに
法律上の利益を有するものと解されるからである。
これと同旨の原審の判断は正当として是認することができ、
原判決に所論の違法はない。
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