債権者を確知することができないことを理由とする弁済供託

( 平成6年3月10日最高裁)

事件番号  平成4(オ)281

 

最高裁判所の見解

債権者を確知することができないことを理由とする弁済供託は、

弁済者が過失なくして供託物を

受け取る権利(以下「還付請求権」という。)を

有する者が複数の者の中のいずれであるかを

確実に知ることができないときにすることができるものであるから、

被供託者の中に還付請求権を有しない者が

含まれることがあり得るのは当然であり、

供託法九条の規定により供託が無効となるのは、

被供託者の中に還付請求権を有する者が

全く含まれていない場合に限られる。

 

被供託者の中に還付請求権を有する者が含まれている以上、

被供託者の中に権利義務の帰属主体となる実体を

備えていないものが含まれていたとしても、

そのことから供託が無効となるものではない。

 

この場合、還付請求権を有すると主張する者が

権利義務の帰属主体となることができる実体を備えていない

被供託者を被告として還付請求権確認請求等の訴えを提起すれば、

訴え却下の判決がされることになるが、

その判決によって被告が還付請求権を

有する者でないことを明らかにすることができる。

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

判例をわかりやすく解説コーナー


スポンサードリンク