刑法134条1項の秘密漏示罪

(平成24年2月13日最高裁)

事件番号  平成22(あ)126

 

この裁判では、

医師としての知識,経験に基づく診断を含む医学的判断を内容とする

鑑定を命じられた医師がその過程で知り得た

人の秘密を正当な理由なく漏らす行為と秘密漏示罪の成否、

医師が医師としての知識,経験に基づく診断を含む

医学的判断を内容とする鑑定を命じられた場合の

刑法134条1項の「人の秘密」の範囲、

刑法134条1項の罪の告訴権者について

裁判所が見解を示しました。

 

最高裁判所の見解

本件のように,医師が,医師としての知識,経験に基づく,

診断を含む医学的判断を内容とする鑑定を命じられた場合には,

その鑑定の実施は,医師がその業務として行うものといえるから,

医師が当該鑑定を行う過程で知り得た人の秘密を

正当な理由なく漏らす行為は,医師がその業務上取り扱ったことについて

知り得た人の秘密を漏示するものとして

刑法134条1項の秘密漏示罪に該当すると解するのが相当である。

 

このような場合,「人の秘密」には,

鑑定対象者本人の秘密のほか,

同鑑定を行う過程で知り得た鑑定対象者本人以外の者の秘密も

含まれるというべきである。

 

したがって,これらの秘密を漏示された者は刑訴法230条にいう

「犯罪により害を被った者」に当たり,

告訴権を有すると解される。

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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