刑法161条1項にいう「行使」

(平成15年12月18日最高裁)

事件番号  平成15(あ)537

 

原判決が是認した第1審判決の認定によれば,被告人は,

Aと共謀の上,平成9年8月上旬ころ,

千葉県松戸市所在の司法書士事務所において,

行使の目的で,ほしいままに,B株式会社を貸主,株式会社Cを

借主として5億円借り受けた旨の同会社を債務者とする

内容虚偽の金銭消費貸借契約証書1通を偽造し,そのころ,

同所において,司法書士Dに対し,

同証書に基づく公正証書の作成の代理嘱託を依頼する際,

これをあたかも真正に成立したもののように装って交付した,

というのである。

 

以上の事実関係の下では,被告人らが司法書士に対し

上記依頼をするに際して偽造文書である

上記金銭消費貸借契約証書を真正な文書として交付した行為は,

同証書の内容,交付の目的とその相手方等にかんがみ,

文書に対する公共の信用を害するおそれがあると認められるから,

偽造文書の行使に当たると解するのが相当である。

 

したがって,被告人に対し偽造有印私文書行使罪の成立を認めた

第1審判決を是認した原判決の判断は正当である。

 

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