労働基準法上の労働時間

(平成19年10月19日最高裁)

事件番号  平成17(受)384

 

この裁判は、

マンションの住み込み管理員が所定労働時間の

前後の一定の時間に断続的な業務に従事していた場合において,

上記一定の時間が,管理員室の隣の居室に居て実作業に

従事していない時間を含めて労働基準法上の

労働時間に当たるとされた事例です。

 

最高裁判所の見解

(1) 労働基準法32条の労働時間(以下「労基法上の労働時間」という。)とは,

労働者が使用者の指揮命令下に置かれている時間をいい,

実作業に従事していない時間(以下「不活動時間」という。)が

労基法上の労働時間に該当するか否かは,

労働者が不活動時間において使用者の指揮命令下に

置かれていたものと評価することができるか否かにより

客観的に定まるものというべきである

(最高裁平成7年(オ)第2029号同12年3月9日

第一小法廷判決・民集54巻3号801頁参照)。

 

そして,不活動時間において,

労働者が実作業に従事していないというだけでは,

使用者の指揮命令下から離脱しているということはできず,

当該時間に労働者が労働から離れることを保障されていて初めて,

労働者が使用者の指揮命令下に置かれていないものと評価することができる。

 

したがって,不活動時間であっても

労働からの解放が保障されていない場合には

労基法上の労働時間に当たるというべきである。

 

そして,当該時間において労働契約上の役務の提供が

義務付けられていると評価される場合には,

労働からの解放が保障されているとはいえず,

労働者は使用者の指揮命令下に置かれているというのが相当である

(最高裁平成9年(オ)第608号,

第609号同14年2月28日第一小法廷判決・

民集56巻2号361頁参照)。

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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