受託収賄罪

(平成20年3月27日最高裁)

事件番号  平成18(あ)348

 

この裁判は、

参議院議員が,本会議における代表質問においてある

施策の実現のため有利な取り計らいを

求める質問をされたい旨の請託を受け,

さらに,他の参議院議員を含む国会議員に対し国会審議の場において

同旨の質疑等を行うよう勧誘説得されたい旨の請託を受けて

金員を受領したことが,

その職務に関し賄賂を収受したものとされた事例です。

 

最高裁判所の見解

被告人Aは,参議院議員在職中の平成8年1月ころ,

いわゆる職人を育成するための大学(以下「職人大学」という。)の設置を

目指す財団法人の会長理事で,中小企業の社会的・経済的な

発展向上を目的とする政治団体の実質的主宰者であるCから,

参議院本会議において内閣総理大臣の演説に対して

所属会派を代表して質疑するに当たり,

国策として職人大学の設置を支援するよう提案するなど

職人大学設置のため有利な取り計らいを

求める質問をされたい旨の請託を受け,

さらに,同年6月上旬ころ,他の参議院議員を含む国会議員に対し

その所属する委員会等における国会審議の場において

国務大臣等に職人大学設置のため有利な取り計らいを求める

質疑等の職人大学設置を支援する活動を行うよう

勧誘説得されたい旨の請託を受けた。

 

そして,被告人Aは,これら各請託を受けたことなどの報酬として

供与されるものであることを知りながら,

また,被告人Bは,被告人Aが上記勧誘説得の請託を受けたことなどの

報酬として供与されるものであることを知りながら,

被告人両名は,共謀の上,Cらから,同月から

平成10年7月まで前後合計26回にわたり,

被告人Aが実質的に賃借して事務所として使用している

ビルの部屋の賃料相当額合計2288万円の振込送金又は交付を受けた。

 

さらに,被告人Aは,平成8年10月2日ころ,

同様の趣旨でCから現金5000万円の交付を受けた。

 

以上のような事実関係によれば,被告人Aは,

その職務に関し,Cから各請託を受けて

各賄賂を収受したものにほかならないのであって,

これと同旨の原判断は相当である。

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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