名古屋,福岡の連続強盗殺人等事件

(平成18年11月24日最高裁)

事件番号  平成15(あ)1087

 

最高裁判所の見解

刑訴法411条を適用すべきものとは認められない。

付言すると,本件は,被告人が,定職に就くこともなく,

窃盗罪等による服役を繰り返し,内縁の妻から別れ話を持ち出され,

一時はこれに応じる素振りを見せて手切れ金を得ながら,

その後も無理矢理に同居し,暴力を振るい,

金銭等を持ち出して遊興等に費消するなどの身勝手で

無軌道な生活を送っていたところ,最終前科に係る事実により

勾留されている間に同女が他の男性と結婚したことに対して

激しく憤り,同女らの殺害を予告する

内容の手紙を繰り返し送り付けるなどした上,

服役を終え出所後程なくして,同女の経営する居酒屋を訪れ,

鋭利な刃物で同女の頸部を突き刺し切り裂いて殺害し,

さらに,逃亡生活の中で金銭に窮するや,

タクシーの運転手を殺害して金員を強取しようと企て,

刺身包丁を持ってタクシーに乗り込み,運転手の

頸部を突き刺し切り裂いて殺害し,

現金数千円等の入ったバッグを強取した,

という事案である。20日足らずの間に相次いで敢行された

上記各犯行の罪質は極めて悪質であり,動機に酌量の余地がなく,

計画的で,殺害の態様が冷酷,非情,残忍であって,

結果も甚だ重大であり,遺族の処罰感情は厳しく,

社会に与えた影響も大きい。これらの事情に照らすと,

凶悪事犯の前科は見当たらないことなど,

被告人のために酌むべき事情を十分考慮しても,

被告人の罪責は誠に重大であり,

被告人を死刑に処した第1審判決を維持した原判断は,

やむを得ないものとして当裁判所もこれを是認せざるを得ない。

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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