品川の製麺所夫婦強盗殺人等事件

(平成24年10月19日)

事件番号  平成20(あ)2140

 

最高裁判所の見解

量刑について検討すると,被告人は,思うような収入が得られず

生活費や遊興費に窮した挙げ句,被害者方に侵入して

金品を奪おうとしたもので,犯行動機に酌むべき点はない。

 

犯行態様は,被告人が,1階がラーメン店と製麺所,2階及び3階が

居住部分となっている被害者方に侵入し,

製麺所内で隠れて機会をうかがっていたところ,

同所にやってきて被告人の存在に

気付き逃げようとした被害者Aに対し,

その前頸部をサバイバルナイフでかき切り,

胸部を数回刺突するなどして殺害し,1階で金品を物色した後,

更に2階に上がり,その場にいた被害者Bに対し,

その背中等を多数回刺突するなどして殺害し,

2階のみならず1階及び3階をも物色し,

前記金品を奪ったというもので,強固な確定的殺意に基づき

被害者らを次々と殺害し,冷徹に金品奪取という所期の目的を達しており,

冷酷かつ残忍である。しかも,

同ナイフや覆面用のストッキング等を用意しており,

被害者らの殺害をも考えていた計画的な犯行といえる。

 

そして,2名の尊い生命を奪った結果は,

極めて重大であり,遺族らの処罰感情はしゅん烈である。

 

住宅街で夫婦が惨殺されたという本件強盗殺人が,

地域社会に与えた衝撃と影響も大きい。

 

以上のような事情に照らすと,被告人の刑事責任は,

極めて重大であるといわざるを得ず,被告人は,

被害者両名の遺族らに謝罪の意思を表明するなど,

反省の態度を示していること,本邦における前科がないことなど,

被告人のために酌むべき事情を十分考慮しても,

原判決が維持した第1審判決の死刑の科刑は,

当裁判所もこれを是認せざるを得ない。

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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