固定資産税の課税標準である土地の「適正な時価」

(平成18年7月7日最高裁)

事件番号  平成15(行ヒ)30

 

この裁判では、

固定資産税の課税標準である土地の「適正な時価」と

同土地から得ることのできる収益を基準に

資本還元して導き出される価格について

裁判所が見解を示しました。

 

最高裁判所の見解

土地に対する固定資産税は,土地の資産価値に着目し,

その所有という事実に担税力を認めて課する一種の財産税であって,

個々の土地の収益性の有無にかかわらず,

その所有者に対して課するものであるから,

その課税標準とされている土地の価格である適正な時価とは,

正常な条件の下に成立する当該土地の取引価格,すなわち,

客観的な交換価値をいうと解される

(最高裁平成10年(行ヒ)第41号同15年6月26日

第一小法廷判決・民集57巻6号723頁参照)。

 

上記の適正な時価を,その年度において

土地から得ることのできる収益を基準に

資本還元して導き出される当該土地の価格を

いうものと解すべき根拠はない。

 

また,一般に,土地の取引価格は,

上記の価格以下にとどまるものでなければ正常な

条件の下に成立したものとはいえないと認めることもできない。

 

以上と異なる見解に立って,本件各土地の

平成9年1月1日における客観的な交換価値を確定することなく,

本件決定中本件各土地の前記収益還元価格を超える部分を

取り消すべきものとした原審の判断には,

判決に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反がある。

 

論旨は理由があり,原判決のうち上告人の敗訴部分は破棄を免れない。

 

そして,本件決定に係る本件各土地の価格が

同日におけるその客観的な交換価値及び評価基準によって

決定される価格を上回るものでないかどうかについて

審理を尽くさせるため,

上記部分につき本件を原審に差し戻すべきである。

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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