国税徴収法の定める第二次納税義務の納付告知と国税通則法70条の類推適用

(平成6年12月6日最高裁)

事件番号  平成6(行ツ)7

 

最高裁判所の見解

国税徴収法の定める第二次納税義務は、

確定した主たる納税義務につき本来の納税義務者の

財産に対する滞納処分を執行してもなお徴収すべき額に

不足すると認められる場合に、

本来の納税義務者と同一の納税上の責任を負わせても

公平を失しないような特別な関係にある

第三者を本来の納税義務者に準ずる者とみて、

これに主たる納税義務についての履行責任を

補充的に負わせるものにほかならず、

この意味において、第二次納税義務の納付告知は、

確定した主たる納税義務の徴収手続上の一処分としての

性格を有するものというべきである

(最高裁昭和四八年(行ツ)第一一二号同五〇年八月二七日第二小法廷判決・

民集二九巻七号一二二六頁参照)。

 

このように、右納付告知により具体的に発生する第二次納税義務は、

既に確定している主たる納税義務者の納税義務を補完するものにすぎず、

これと別個独立に発生するものではない。

 

そして、右義務は、主たる納税義務が発生し存続する限り、

必要に応じいつでも課せられる可能性を有するものであって、

右納付告知は、ただその義務の発生を知らしめる

徴収のための処分にほかならない。

 

国税通則法七〇条が、国税の更正、決定等の

期間制限について規定していながら、

第二次納税義務の納付告知については触れるところがないのは、

右に述べた第二次納税義務の納付告知の性格等からして、

右納付告知については独立して期間制限を

設ける理由がないことによるものと解されるのであり、

そうである以上、同条が第二次納税義務の納付告知に

類推適用されることはないといわなければならない。

 

これと同旨の原審の判断は、正当として是認することができ、

原判決に所論の違法があるとはいえない。

 

所論違憲の主張は、第二次納税義務の納付告知にも

国税通則法七〇条の期間制限の規定が適用ないし

類推適用されることを前提とするものであるが、

右前提が誤りであることは右に述べたとおりである。

論旨はすべて採用することができない。

 

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