地方税法585条1項にいう「土地又はその取得」の意義

(平成14年12月17日最高裁)

事件番号  平成13(行ツ)205

 

この裁判では、

地方税法585条1項にいう「土地又はその取得」の意義について

裁判所が見解を示しました。

 

最高裁判所の見解

特別土地保有税は,土地又はその取得に対し,

当該土地の所有者又は取得者に課されるものであるところ,

土地の取得に対するものは,いわゆる流通税に属し,

土地の移転の事実自体に着目して課されるものであり,

土地に対するものは,いわゆる財産税に属し,

取得に引き続いて土地を所有している事実自体に着目して

課されるものであって,いずれも土地の取得者又は

所有者がその土地を使用,収益,

処分することにより得られるであろう

利益に着目して課されるものではない。

 

以上によれば,地方税法585条1項にいう土地の取得とは,

所有権の移転の形式により土地を取得するすべての場合を含み,

取得の原因となった法律行為が取消し,

解除等により覆されたかどうかにかかわりなく,

その経過的事実に則してとらえた土地所有権取得の事実を

いうものと解するのが相当であり,

土地の所有についても同様に解するのが相当である。

 

本件においては,土地の取得原因である売買契約が詐害行為として

取り消されているところ,詐害行為取消しの効果は相対的であって,

取消訴訟の当事者間においてのみ当該売買契約を無効とするにとどまり,

売主と買主との間では当該売買契約は依然として有効に存在する上,

取消しがされたということによって,

当該土地の所有権が買主に移転し買主が当該土地を取得に引き続いて

所有していた経過的事実そのものがなくなるものではない。

 

したがって,土地の取得の原因となった行為が

詐害行為として取り消されたことは,

当該土地の取得及びその所有に対して課された

特別土地保有税の課税要件を失わせることに

なるものではないというべきである。

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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