境界確定の訴えを不適法として却下した原判決が違法であるとして上告審

(平成5年3月30日最高裁)

事件番号  平成1(オ)239

 

最高裁判所の見解

上告人は、本件土地と被上告人らの共有地との境界は

上告人主張線であるとして、

本件境界確定の訴えとともに被上告人らとの間で

本件土地が上告人の所有に属することの確認を求める訴えを

併合して提起したところ、被上告人らは

本件土地の大部分が被上告人らの共有地に属することになるとして

両地の境界についての上告人の主張を争った。

 

そこで、第一審及び原審においては両地の境界の所在が

右両訴訟の重要な争点となり、

これにつき当事者双方の主張、立証が十分に尽くされた上、

第一審は右の境界が上告人主張線であることを認定して、

本件境界確定の訴えについて右の境界を確定し、

上告人の所有権確認請求を認容した。

 

原審も、両地の境界は上告人主張線であることを認定した上、

上告人の所有権確認請求は理由があると判断し、

第一審判決の右部分に対する控訴を棄却したが、

前記のとおり本件境界確定の訴えは

不適法であるとしてこれを却下した。

 

原判決中上告人の所有権確認請求を

認容すべきものとした部分については被上告人らの上告はなく、

本件境界確定の訴えを却下した部分についてのみ

上告人が本件上告を提起した。

 

四 そうすると、原審が適法に確定した事実関係によれば、

被上告人らの共有地とそのほぼ北側及び西側に隣接する

国有地との境界は上告人主張線であることが明らかであり、

これと同旨の第一審判決は正当であるから、

このような場合においては、当審としては、

本件境界確定の訴えを不適法として却下した

原判決を破棄する場合においても、

事件を原審に差し戻すことなく、

直ちに被上告人らの控訴を棄却するとの

本案の判断をすることが許されるものと解するのが相当である。

 

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