山梨・新潟連続殺人事件

(平成7年6月8日最高裁)

事件番号  平成1(あ)42

 

最高裁判所の見解

記録を調査しても、刑訴法四一一条を

適用すべきものとは認められない(本件のうち二件の殺人、

死体遺棄は、被告人が身勝手な動機から六日の間に

二人の尊い人命を奪った誠に重大かつ凶悪な犯行である。

第一の殺人、死体遺棄は、保護観察所に出頭しなかったため

前刑の執行猶予が取り消され、警察から指名手配されていると思い込み、

離婚した妻Aに会いたい一念からその所在を探した末、

同女の伯母B方に上がり込み、Aの行方を追及したが、

Bはそれに答えず、すきを見て電話をかけようとしたので、

Bの両手両足を緊縛し、さらに、警察に通報されることを恐れて、

全く抵抗するすべのない七三歳のBを浴槽内に沈めて殺害した上、

死体を床下に遺棄したものである。

 

また、第二の殺人、死体遺棄は、Aの帰宅を待ち伏せし、

同女を連れて逃亡生活を続けるうち金に窮し、

同女を思慕しているCをホテルに呼び出し、

同人にAは人質であると誤信させて金を出させたが、

その折、Bを殺害したことをCに話してしまったことから、

口封じのために殺害を決意し、Aの安全を思い、

被告人のなすがままになっていたCの両手両足を緊縛して

浴槽内に沈め、Aと共に押え続けて溺死させ、

死体をベッドの下に遺棄したものである。

 

いずれについても動機に酌量の余地はなく、

態様は冷酷かつ残虐であり、被害者らは何の落度もないのに、

生命を奪われたのであって、遺族の被害感情もまた厳しいものがある。

 

これら犯行の罪質、動機、態様、殊に殺害の手段方法、

結果の重大性、遺族の被害感情等に照らせば、

被告人の恵まれない生い立ちや反省の情などを十分考慮しても、

被告人の罪責は誠に重大であって、

原判決が維持した第一審判決の死刑の科刑は、

当裁判所もこれを是認せざるを得ない。)

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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