岡山の2人生き埋め殺人事件

(平成23年4月11日最高裁)

事件番号  平成20(あ)1224

 

最高裁判所の見解

本件は,被告人が,その友人らにおいて被害者Aらとトラブルとなり

同人らから暴行を受けるなどしたことを聞き,その友人らを説得し,

さらに,他の者も巻き込むなどして,報復を企て,

これら共犯者らと共謀の上,被害者らをおびき出し,

(1) 被害者A及び同Bに対しそれぞれ暴行を加えて傷害を負わせ,

(2) 被害者Cに対し集団による暴行を加え,

(3) 被害者らをそれぞれ監禁し,

(4) その間,単独で,被害者Aから同人所有の現金在中の財布を,

同Cからその所持する同B所有の現金在中の財布をそれぞれ強取し,

(5) 警察への発覚を恐れて,口封じのため被害者Aを生き埋めにして殺害し,

(6) さらに,被害者Bについても,警察への発覚や

同人の知り合いの暴力団関係者からの報復を恐れ,翌日,

口封じのため生き埋めにして殺害したという

傷害,暴力行為等処罰に関する法律違反,監禁,強盗,殺人の事案である。

 

量刑上重視すべき各殺人の事実を中心にその情状についてみると,

被告人は,短絡的かつ暴力肯定的な発想から

共犯者のトラブルに積極的に介入し,渋る共犯者を説得するなどして

被害者らに対する報復を企て,その挙げ句,

口封じのため安易に殺人に及んだのであって,

その動機,経緯に酌量すべき点は認められない。

 

その態様も,被害者らをおびき出し,多勢を背景に,

被害者Aに対し,ゴルフクラブなどを使用して執ように

暴行を加えた上,重篤な傷害を負った同人を産業廃棄物集積場に

ショベルカーで穴を掘って生き埋めにして殺害したという

誠に残虐非道なものであり,被害者Bに対しても,

同様に特殊警棒を使用するなどして一方的に暴行を加え,

長時間にわたって監禁した上,同人の顔面をビニール袋で覆い,

その上からガムテープで目隠しするなどして,

同集積場にショベルカーで穴を掘って生き埋めにして

殺害したというこれまた極めて残虐非道なものである。

 

被告人は,少年を含む共犯者らを巻き込んで本件各犯行を主導し,

自ら率先して各実行行為に及んでおり,

果たした役割は極めて大きい。

 

その結果も,2名の尊い生命を奪っており,

誠に重大である。

 

遺族らの被害感情は極めて厳しい。

 

そうすると,被告人は若年で,

少年時代の前歴1件があるにとどまること,

第1審では強盗を除くその余の事実関係を認め,

原審以降は事実関係をおおむね認め反省の態度を示していることなど,

被告人のために酌むべき事情を十分考慮しても,

被告人の刑事責任は極めて重大であり,

原判決が維持した第1審判決の死刑の科刑は,

やむを得ないものとして当裁判所もこれを是認せざるを得ない。

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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