建物の明渡請求と併合されている他の請求の当否等についての控訴審の判断

(平成24年4月6日最高裁)

事件番号  平成22(受)754

 

この裁判では、

第1審判決の仮執行宣言に基づく強制執行によって

建物が明け渡されている場合における当該建物の明渡請求と

併合されている他の請求の当否等についての控訴審の判断について

裁判所が見解を示しました。

 

最高裁判所の見解

仮執行宣言付きの第1審判決に対して控訴があったときは,

控訴審は,当該仮執行宣言に基づく強制執行によって

給付がされた事実を考慮することなく,

請求の当否を判断すべきである

(最高裁昭和35年(オ)第629号同36年2月9日第一小法廷判決・

民集15巻2号209頁参照)。

 

このことは,第1審判決の仮執行宣言に基づく強制執行によって

建物が明け渡されているときに,

当該建物の明渡請求の当否を判断する場合はもちろん,

これと併合されている賃料相当損害金等の支払請求の当否や

同請求に対する抗弁において主張されている

敷金返還請求権の存否を判断する場合でも,異なるところはない。

 

上記の給付がされた事実を控訴審が考慮しなかった結果

第1審判決が確定したとしても,上記の給付がされたことにより生じた

実体法上の効果は,仮執行宣言が効力を失わないことを条件とするものであり,

当該確定判決に基づく強制執行の手続において考慮されるべきことであるから,

上記の給付をした者の権利が害されるとはいえない。

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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