当事者間の個人的な事情の変更と借地法12条1項の規定による賃料額の増減の請求の可否

(平成5年11月26日最高裁)

事件番号  平成3(オ)158

 

最高裁判所の見解

借地法一二条一項の規定は、当初定められた土地の賃料額が

その後の事情の変更により不相当となった場合に、

公平の見地から、その是正のため当事者にその増額又は

減額を請求することを認めるものである。

 

したがって、右事情としては、右規定が明示する

一般的な経済的事情にとどまらず、当事者間の個人的な事情であっても、

当事者が当初の賃料額決定の際にこれを考慮し、

賃料額決定の重要な要素となったものであれば、

これを含むものと解するのが相当である。

 

原審は、これと同旨の見解に立ち、

当初、当事者が代表者を同じくする会社であったという事情から、

賃借人である被上告人が賃貸人である上告人を金銭的に援助するという意図の下に、

客観的に適正な賃料額を大福に超えた高額な賃料が約定されたものの、

その後、時の経過により右の事情が変更し、

当事者間に特別な関係があるとはいえない状況になった結果、

右賃料額が不相当となったとして、

被上告人による賃料の減額請求を認めるものである。

 

原審の右判断は、正当として是認することができ、

原判決に所論の違法はない。

 

論旨は、独自の見解に基づいて原判決を非難するものにすぎず、

採用することができない。

 

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