政務調査費

(平成21年7月7日最高裁)

事件番号  平成19(行ヒ)170

 

この裁判は、

市議会の会派に交付する政務調査費の使途を

「会派が行う」調査研究活動と定める

函館市議会政務調査費の交付に関する

条例施行規則(平成13年函館市規則第4号)の下で,

会派の代表者の承認を得て政務調査費が会派から

所属議員に支出された場合において,議員が行う調査研究活動は

所属会派の代表者の承認があるだけでは「会派が行う」ものとはいえないとし,

上記の支出は上記の定めに適合しないとした

原審の判断に違法があるとされた事例です。

 

最高裁判所の見解

本件使途基準にいう「会派が行う」調査研究活動には,

会派がその名において自ら行うもののほか,

会派の所属議員等にこれをゆだね,又は所属議員による

調査研究活動を会派のためのものとして承認する方法によって

行うものも含まれると解すべきである。

 

そして,一般に,会派は,議会の内部において

議員により組織される団体であり,

その内部的な意思決定手続等に関する

特別の取決めがされていない限り,

会派の代表者が会派の名においてした行為は,

会派自らがした行為と評価されるものである。

 

そうすると,本件各支出について,

上告人が主張する前記2(3)の事実が認められれば,

本件各会派の代表者がした承認は,会派の名において,

各所属議員の発案,申請に係る

調査研究活動を会派のためのものとして

当該議員にゆだね,又は会派のための活動として

承認する趣旨のものと認める余地があり,

そのように認められる場合には,

本件使途基準にいう「会派が行う」との要件は満たされることになる。

 

したがって,上告人が主張する前記2(3)の事実が

本件各支出について存在するかどうか,

存在するとしてその場合の本件各会派の代表者の承認を

上記の趣旨のものと認めることができるかどうかなどの点について

十分に審理することなく,本件各支出が本件使途基準に適合しないとした

原審の判断には,判決に影響を及ぼすことが

明らかな法令の違反があるというべきである。

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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