木曽川殺人事件

(平成13年9月20日最高裁)

事件番号  平成8(あ)826

 

最高裁判所の見解

記録によれば,本件各犯行中,強盗殺人に係る2件の事件のうち,

第1の事件は,交際中の外国人女性への送金や自ら犯した

窃盗の被害者への弁償金の工面に窮した被告人が,

勤務先の同僚(当時26歳)を殺害してその給料を強取しようと企て,

金属バットで同人を殴打して殺害し,現金を強取した上,

その死体にコンクリートブロック1個を結びつけて,

橋の欄干から川に投棄して遺棄したという事案である。

 

また,第2の事件は,被告人が,第1の事件で予期に反して

現金約4000円しか強取できなかった上,

前記女性から送金の催促を受けるなどしたことから,

第1の事件の約2週間後に,深夜1人で営業している

ラーメン屋台の店主(当時58歳)を狙って

売上金を窃取することとし,もし顔を見られるなどした場合には

同人を殺害してでも売上金を強取しようと企て,

屋台の荷物を積み込んだ自動車内を物色中,

同人に発見されたため,所携の前記金属バットで

その頭部を殴打し,ひん死の重傷を負わせて,

現金を強取した上,同人を既に死亡したものと思い込んで,

前同様の方法により川に投棄し,水中で前記傷害により

死亡させて殺害したという事案である。

 

これらの各犯行は,何ら落ち度のない被害者2名の生命を奪ったもので,

犯行の結果が極めて重大であるだけでなく,

その態様も冷酷,非道なものである。

 

また,被告人は,各犯行について様々な隠ぺい工作をするなどしており,

犯情は悪質であり,被害者らの遺族の被害感情も非常に厳しいものがある。

 

以上のような犯行の罪質,動機,態様,結果等に照らすと,

被告人の罪責は誠に重大であり,

被告人のために酌むべき事情を考慮しても,

原判決が維持した第1審判決の死刑の科刑は,

やむを得ないものとして当裁判所もこれを是認せざるを得ない。

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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