業務上過失傷害罪

(平成22年10月26日最高裁)

事件番号  平成20(あ)920

 

この裁判は、

航行中の航空機同士の異常接近事故について,

便名を言い間違えて降下の管制指示をした実地訓練中の航空管制官及び

これを是正しなかった指導監督者である航空管制官の両名に

業務上過失傷害罪が成立するとされた事例です。

 

最高裁判所の見解

被告人Aの言い間違いによる本件降下指示は,

便名を言い間違えることなく

958便に対して降下指示を与えて,原判決罪となるべき事実にいう

907便と958便の接触,衝突等の事故の発生を未然に防止するという

航空管制官としての業務上の注意義務に違反したものであり,

被告人Bが,被告人Aが958便に対し降下指示をしたものと軽信して,

その不適切な管制指示に気付かず是正しなかったことも,

被告人Aによる不適切な管制指示を直ちに是正して

上記事故の発生を未然に防止するという,

被告人Aの実地訓練の指導監督者としての

業務上の注意義務に違反したものというべきである。

 

そして,これら過失の競合により,

本件ニアミスを発生させたのであって,

被告人両名につき業務上過失傷害罪が成立する。

 

これと同旨の原判断は相当である。

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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