檀信徒総会決議の不存在確認の訴えの確認の利益

(平成17年11月8日最高裁)

事件番号  平成16(受)1939

 

この裁判は、

宗教法人の責任役員及び代表役員を選定する

檀信徒総会決議の不存在確認の訴えにつき

確認の利益があるとされた事例です。

 

最高裁判所の見解

法人の意思決定機関である会議体の決議の効力に関する疑義が前提となって,

決議から派生した法律関係につき現に紛争が存在するときは,

決議の存否を判決をもって確定することが,

当事者の法律上の地位ないし利益が害される危険を除去するために

必要かつ適切である場合があり得る

(前掲最高裁昭和47年11月9日第一小法廷判決及び

最高裁平成16年12月24日第二小法廷判決参照)。

 

宗教法人の代表役員は,宗教法人を代表し,

その事務を総理する権限を有し(法18条3項),

責任役員は,規則で定めるところにより,

宗教法人の事務を決定する権限を有する(同条4項)。

 

そして,前記事実関係によれば,被上告人は,

上告人の檀信徒であり,責任役員及び代表役員を選定する権限を有する

檀信徒総会の構成員であるから,

責任役員や代表役員の行為によって

その地位ないし利益が害される危険があり,

責任役員及び代表役員が適正に選定されることについて

法律上の利益を有するものと認められる。

 

被上告人と上告人との間には,現在,

Dが上告人の責任役員及び代表役員であることについて争いがあるが,

その争いは,本件檀信徒総会選任決議に対する疑義から

派生しているものであるから,同決議の存否を確定することが

被上告人の檀信徒としての地位ないし

利益が害される危険を除去するために

必要かつ適切であるというべきである。

 

したがって,①の請求のうち,

本件檀信徒総会選任決議の不存在確認請求に係る訴えについては,

確認の利益を認めることができる。

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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