民事執行法24条所定の「外国裁判所の判決」とは

(平成10年4月28日最高裁)

事件番号  平成6(オ)1838

 

最高裁判所の見解

民事執行法二四条所定の「外国裁判所の判決」とは、

外国の裁判所が、その裁判の名称、手続、形式のいかんを問わず、

私法上の法律関係について当事者双方の

手続的保障の下に終局的にした裁判をいうものであり、

決定、命令等と称されるものであっても、

右の性質を有するものは、同条にいう「外国裁判所の判決」に

当たるものと解するのが相当である。

 

これを本件について見ると、記録によれば、

(1)香港においては、具体的に訴訟費用を負担すべき者、

その負担割合等は、本案判決においてではなく、

勝訴者から申し立てられる訴訟費用負担命令において定められること、

(2)香港高等法院は、上告人ら、被上告人ら及び訴外銀行等の間の

後記第一訴訟ないし第四訴訟について、

昭和六三年(一九八八年)四月二七日、実質的に

被上告人ら勝訴の本案判決を下し、右判決は確定したこと、

(3)被上告人らは、同年五月一一日、上告人ら及び

訴外銀行に対する訴訟費用負担命令の申立てをしたこと、

(4)香港高等法院は、上告人らの代理人の聴聞手続を経た上で、

同年八月三一日、上告人ら及び訴外銀行に対する

訴訟費用負担命令(以下「本件命令」という。)を発したこと、

(5)その後、上告人らの負担すべき訴訟費用額の査定が行われ、

本件命令並びにこれと一体を成す平成元年(一九八九年)一〇月三日付け

費用査定書及び同年九月一二日付け費用証明書(以下、併せて「本件命令等」という。)により、

上告人らは、被上告人らに対して

合計一二〇万二五八五・五八香港ドルの訴訟費用額の償還を命じられたことが認められる。

 

右の事実によれば、本件命令等は、

前記の「外国裁判所の判決」に当たると認めるのが相当であり、

これと同旨の原審の判断は、正当として是認することができる。

原判決に所論の違法はなく、論旨は採用することができない。

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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