民法162条,農地法5条

(平成13年10月26日最高裁)

事件番号  平成13(受)94

 

この裁判では、

転用目的の農地の売買につき農地法5条所定の許可を得るための手続が

執られていない場合における買主の自主占有の開始時期について

裁判所が見解を示しました。

 

最高裁判所の見解

農地を農地以外のものにするために買い受けた者は,

農地法5条所定の許可を得るための手続が執られなかったとしても,

特段の事情のない限り,代金を支払い当該農地の引渡しを受けた時に,

所有の意思をもって同農地の占有を始めたものと解するのが相当である。

 

これを本件についてみると,上告人は,本件売買契約を締結した

直後に本件農地の引渡しを受け,代金を完済して,

自らこれを管理し,その後は被上告人に管理を委託し,

又は賃貸していたのであるから,

本件許可を得るための手続が執られなかったとしても,

上告人は,所有の意思をもって本件農地を占有したものというべきである。

 

以上によれば,上告人の本件農地の占有につき所有の意思を欠くものとした

原審の判断には,判決に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反がある。

 

論旨はこれと同趣旨をいうものとして理由があり

,原判決は破棄を免れない。そして,前記事実関係によれば,

上告人は,20年間の占有の継続により本件農地の所有権を

時効取得したというべきであり,

被上告人の本訴請求は理由がないことに帰するから,

第1審判決中上告人敗訴部分を取り消した上,

同部分につき被上告人の本訴請求を棄却することとする。

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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