民法891条5号にいう遺言書の隠匿

(平成6年12月16日最高裁)

事件番号  平成4(オ)658

 

最高裁判所の見解

原審の確定した事実によれば、被上告人は、父であるDから

遺言公正証書の正本の保管を託され、

Dの法定相続人(被上告人のほか、

Dの妻E、子F、上告人、G)の間で

遺産分割協議が成立するまで上告人に対して遺言書の存在と内容を告げなかったが、

Eは事前に相談を受けてDが公正証書によって遺言をしたことを知っており、

Eの実家の当主であるH及びD家の菩提寺の住職であるIは

証人として遺言書の作成に立ち会った上、Hは遺言執行者の指定を受け、

また、被上告人は、遺産分割協議の成立前にGに対し、

右遺言公正証書の正本を示してその存在と

内容を告げたというのである。

 

右事実関係の下において、被上告人の行為は

遺言書の発見を妨げるものということができず、

民法八九一条五号の遺言書の隠匿に当たらないとした原審の判断は、

正当として是認することができる。

 

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