民訴法315条・民訴法316条1項 民訴規則196条

(平成12年7月14日最高裁)

事件番号  平成12(オ)547

 

最高裁判所の見解

民事事件について最高裁判所に上告をすることが許されるのは、

民訴法三一二条一項又は二項所定の場合に限られるところ、

本件上告状及び民訴規則一九四条所定の上告理由書提出期間内に提出された

「上告理由書」と題する書面には民訴法三一二条一項及び

二項に規定する事由の記載がないから、本件上告は不適法である。

 

なお、記録によれば、原裁判所は、

上告理由書提出期間経過後の平成一二年三月一四日付けで、

上告人に対し、「この命令到達の日から一〇日以内に、

先に提出した上告理由書につき、民事訴訟規則一九〇条規定の記載方法に

補正することを命ずる。」旨の命令を発し、

右命令は同月一六日に上告人に送達され、上告人は、

同月二七日に「上告理由補正書」と題する書面を提出している。

 

しかしながら、上告状及び民訴規則一九四条所定の

上告理由書提出期間内に上告人から提出された書面の

いずれにも民訴法三一二条一項及び二項に規定する事由の記載がないときは、

その不備を補正する余地はないから、原裁判所は、

民訴規則一九六条一項所定の補正命令を発すべきではなく、

直ちに決定で上告を却下すべきであり、

原裁判所が右命令を発し上告人が右命令により定めた期間内に

右事由を記載した書面を提出したとしても、

これによって上告が適法となるものではない。

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

判例をわかりやすく解説コーナー


スポンサードリンク