民訴法71条による参加の申出に当たらないとされた事例

(平成6年9月27日最高裁)

事件番号  平成3(オ)1170

 

最高裁判所の見解

上告人の被上告人B2に対する売買契約に基づく

所有権移転登記手続を求める本訴につき、

被上告人B1が、被上告人B2に対し代物弁済の予約又は

売買の一方の予約による各予約完結の意思表示をしたことを

理由とする所有権移転請求権保全の仮登記に基づく本登記手続を求め、かつ、

右仮登記後にされた処分禁止の仮処分登記の名義人である

上告人に対し右本登記手続の承諾を求めてした本件参加の申出は、

民訴法七一条の要件を満たすものと解することはできない。

 

けだし、同条の参加の制度は、同一の権利関係について、

原告、被告及び参加人の三者が互いに相争う紛争を一の訴訟手続によって、

一挙に矛盾なく解決しようとする訴訟形態であって、

一の判決により訴訟の目的となった権利関係を全員につき

合一に確定することを目的とするものであるところ

(最高裁昭和三九年(オ)第七九七号同四二年九月二七日大法廷判決・

民集二一巻七号一九二五頁)、被上告人B1の本件参加の申出は、

本件土地(一)、(二)の所有権の所在の確定を求める申立てを

含むものではないので、上告人、被上告人B2及び

被上告人B1の間において右各所有権の帰属が一の判決によって

合一に確定されることはなく、また、他に合一に確定されるべき

権利関係が訴訟の目的とはなっていないからである。

 

四 以上の次第で、本件参加の申出は、民訴法七一条の参加の申出ではなく、

その実質は新訴の提起と解すべきであるから、原審としては、

被上告人B1の参加請求に係る部分を管轄を有することが

明らかな京都地方裁判所に移送し、被上告人B2の控訴に基づき

第一審判決の当否について審理判断すべきであったのである。

 

そうすると、これと異なる原審の前記二の判断には、

民訴法七一条の解釈適用を誤った違法及び理由不備の違法があり、

右違法が判決に影響することは明らかである。

 

以上の趣旨をいうものとして論旨は理由があり、

その余の上告理由について判断するまでもなく、

原判決は破棄を免れない。

 

したがって、原判決を破棄した上、原判決中、

上告人の本訴請求に係る部分につき本件を

大阪高等裁判所に差し戻すこととし、

被上告人B1の参加請求に係る部分につき本件を

京都地方裁判所に移送することとする。

 

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