法定刑超過による非常上告

(平成19年10月9日最高裁)

事件番号  平成19(さ)2

 

最高裁判所の見解

本件記録によると,小田原簡易裁判所は,

平成18年12月1日,「被告人は,

平成15年1月25日午前零時30分ころ,

神奈川県小田原市a町b丁目c番d号Aビル5階の

「B」店舗出入口付近の通路において,C(当時39年)に対し,

その腹部を手けんで殴打し,顔面に頭突きをする暴行を加え,よって,

同人に全治約10日間を要する顔面打撲及び

頚椎捻挫の傷害を負わせたものである。」

との事実を認定した上,平成16年法律第156号による

改正前の刑法204条,刑法18条,刑訴法348条を適用して,

「被告人を罰金40万円に処する。この罰金を完納できないときは

金5000円を1日に換算した期間被告人を労役場に留置する。

この罰金に相当する金額を仮に納付することを命ずる。」

旨の略式命令を発し,この命令は

平成18年12月16日確定したことが認められる。

 

しかしながら,上記改正前の刑法204条の

罰金刑の法定刑は30万円以下であるから,

これを超過して被告人を罰金40万円に処した原略式命令は,

法令に違反し,かつ,被告人のため不利益である。

 

よって,刑訴法458条1号により,原略式命令を破棄し,

被告事件について更に判決することとする。

 

原略式命令の確定した事実に法令を適用すると,

被告人の所為は,刑法6条,10条により

平成16年法律第156号による

改正前の刑法204条に該当するので,

所定刑中罰金刑を選択し,その金額の範囲内で被告人を

罰金20万円に処し,その罰金を完納することができないときは,

刑法18条により金5000円を1日に換算した

期間被告人を労役場に留置することとし,

裁判官全員一致の意見で,主文のとおり判決する。

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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