法定刑超過による非常上告

(平成7年3月2日最高裁)

事件番号  平成6(さ)2

 

最高裁判所の見解

本件記録によると、神戸簡易裁判所は、

平成五年一一月三〇日、被告人に対する毒物及び

劇物取締法違反被告事件(同庁平成五年(い)第二〇〇一号)について、

「被告人は、みだりに、平成五年四月二五日午前九時ころ、

神戸市a区bc丁目d番e号先路上に駐車中の

普通乗用自動車内において、興奮・幻覚又は

麻酔の作用を有する劇物であって、

政令で定めるトルエンを含有するシンナー約三、四四三ミリリットルを

吸入する目的で所持したものである。」との事実を認定し、

毒物及び劇物取締法二四条の三、三条の三、同法施行令三二条の二、

刑法一八条、刑訴法三四八条を適用して、

「被告人を罰金五万円に処する。

右罰金を完納することができないときは、

金五、〇〇〇円を一日に換算した期間、被告人を

労役場に留置する。

ただし、端数を生じたときは、これを一日とする。

右罰金に相当する金額を仮に納付することを命ずる。」

旨の略式命令を発付し、この略式命令は

平成五年一二月二一日確定したことが認められる。

 

しかしながら、

毒物及び劇物取締法二四条の三、三条の三によれば、

興奮、幻覚又は麻酔の作用を有する毒物又は

劇物の吸入目的所持の罪にかかる罰金の法定刑は

三万円以下であるから、これを超過して被告人を

罰金五万円に処した右略式命令は、

法令に違反していることが明らかである上、

被告人のために不利益であるといわなければならない

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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