浄化槽清掃業不許可処分

(平成21年6月5日最高裁)

事件番号  平成19(行ヒ)388

 

この裁判は、

浄化槽の清掃により引き出される汚泥等の収集運搬に必要な

一般廃棄物収集運搬業の許可を有しない者に対してされた

浄化槽清掃業不許可処分を違法とした

原審の判断に違法があるとされた事例です。

 

最高裁判所の見解

(1) 浄化槽清掃業の許可申請者が,

浄化槽の清掃により引き出される汚泥等の収集運搬につき,

これに必要な一般廃棄物処理業の許可を有しておらず,また,

他の一般廃棄物処理業者に業務委託すること等により

適切に処理する方法も有していない場合には,

上記許可申請者は,浄化槽法36条2号ホにいう

「その業務に関し不正又は不誠実な行為をするおそれがあると

認めるに足りる相当の理由がある者」

に当たると解するのが相当である

(最高裁平成4年(行ツ)第122号同5年9月21日第三小法廷判決・

裁判集民事169号807頁参照)。

 

(2) 前記事実関係によれば,本件処理計画においては,

大野郡8か町村の区域内での

し尿汚泥の収集運搬及び浄化槽の清掃については,

許可業者である上告補助参加人1社で行うことが前提とされていたというのであるが,

これは,上記区域内における浄化槽の清掃と

これにより引き出される汚泥等の収集運搬については,

両者を一体として併せて上告補助参加人1社に

行わせるという趣旨であると解され,

本件収集運搬業不許可処分及び本件許可処分は,

このような本件処理計画の趣旨の下にされたものということができる。

 

そうであるとすれば,上告補助参加人としては,

大野郡8か町村の住民等から浄化槽の清掃と

これにより引き出される汚泥等の

収集運搬とを併せて依頼された場合に,

これを引き受けて業務を適切に行いさえすれば,

本件処理計画に従った業務を

遂行しているということができるのであり,

これを超えて,他の事業者が行う浄化槽の清掃により

引き出される汚泥等につき収集運搬を行うことを

義務付けられる理由はないというべきである。

 

(3) 本件清掃業不許可処分がされた当時において,

被上告人らが行う浄化槽の清掃により引き出される

汚泥等の収集運搬につき,被上告人らと上告補助参加人との間で

業務委託契約が締結される見込みがあったのかどうかなどの

事実について審理を尽くすことなく,

上告補助参加人の業務引受義務を根拠に,

被上告人らは上記汚泥等の収集運搬を上告補助参加人に

業務委託することができる体制にあったとして,

本件清掃業不許可処分に違法があるとした原審の判断は,

以上の点を正解しないものであり,

同判断には判決に影響を及ぼすことが

明らかな法令の違反があるというべきである。

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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