熊本の組員3人殺害事件

(平成11年3月9日最高裁)

事件番号  平成7(あ)450

 

最高裁判所の見解

被告人本人の上告趣意のうち、死刑に関して憲法三六条違反をいう点は、

前示のとおり理由がなく、その余は、事実誤認、量刑不当の主張であって、

適法な上告理由に当たらない。

 

なお、所論にかんがみ記録を調査しても、

刑訴法四一一条を適用すべきものとは認められない

(本件は、被告人が、単独で又は他の者と共謀の上、

他人方住居における強盗致傷二件、

けん銃を使用した金融機関強盗一件等のほか、

三名に対する殺人とうち二名の死体遺棄、

一名に対する殺人未遂の各犯行に及んだ事案である。

このうち殺人、死体遺棄、殺人未遂の各犯行は、

暴力団組長の被告人が、いずれも配下の組員らと共謀の上、

保険金を取得する目的で、A及びBを二度にわたり殺害しようとして失敗した後、

Aを崖上から突き落として殺害し、次に、

A殺害の犯行に気付いたCの口を封じ犯行の発覚を防止する目的で、

同人を絞殺してその死体を土中に埋め、さらに、

右各殺害の犯行に気付いたDを同様の目的で絞殺し

その死体を土中に埋めたというものであって、いずれも、

罪質は極めて悪質で、動機に酌量の余地がなく、

犯行の態様が冷酷かつ残虐で、結果も重大であるところ、

被告人は主導的な立場から各犯行の実行を決定し

配下の組員らに指示命令してこれを遂行させており、そのほか、

遺族の被害感情は悪く、社会に与えた影響も深刻である。

 

以上の点に加えて、その余の本件各犯行の態様と結果、

前科関係その他諸般の情状に照らすと、

被告人の罪責は誠に重大であり、原判決の死刑の科刑は、

やむを得ないものとして当裁判所もこれを是認せざるを得ない。)。

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

判例をわかりやすく解説コーナー


スポンサードリンク