特許法(平成6年法律第116号による改正前のもの)123条,特許法126条

(平成17年10月18日最高裁)

事件番号  平成17(行ヒ)106

 

最高裁判所の見解

上告人は,平成16年11月16日,

特許請求の範囲の減縮等を目的として,

明細書及び図面を訂正することについての審判を請求した。

 

この審判請求につき,特許庁において,

訂正2004-39263号事件として審理された結果,

平成17年1月12日,上記訂正を認める旨の

審決(以下「本件訂正審決」という。)が

され,本件訂正審決は,同月24日に確定した。

 

(2) 本件訂正審決は,本件特許の発明の名称を

「包装され,含浸されたクリーニングファブリックを製造する方法」とし,

請求項の一部を削除して請求項の数を4と

すること等を内容とする訂正を認めるもので,

これによって,特許請求の範囲が減縮された。

 

3特許を無効にすべき旨の審決の取消請求を棄却した原判決に対して

上告受理の申立てがされ,その後,当該特許について

特許出願の願書に添付された明細書を訂正すべき旨の審決が確定し,

特許請求の範囲が減縮された場合には,

原判決の基礎となった行政処分が後の

行政処分によって変更されたものとして,

原判決には民訴法338条1項8号に規定する再審の事由がある。

 

この場合には,原判決には判決に影響を及ぼすことが

明らかな法令の違反があったものというべきである

(最高裁昭和58年(行ツ)第124号同60年5月28日

第三小法廷判決・裁判集民事145号73頁,

最高裁平成14年(行ヒ)第200号同15年10月31日第二小法廷判決・

裁判集民事211号325頁参照)。

 

そして,特許を無効にすべき旨の審決の取消しを求める訴訟の係属中に,

当該特許について特許出願の願書に添付された明細書を

訂正すべき旨の審決が確定し,

特許請求の範囲が減縮された場合には,

特許を無効にすべき旨の審決を取り消さなければならない

(最高裁平成7年(行ツ)第204号同11年3月9日第三小法廷判決・

民集53巻3号303頁,最高裁平成10年(行ツ)第81号

同11年4月22日第一小法廷判決・

裁判集民事193号231頁参照)から,

本件無効審決は,これを取り消すべきものである。

 

そうすると,論旨は理由があり,本件については,

原判決を破棄し,本件無効審決を取り消すのが相当である。

 

なお,前記事実関係によれば,訴訟費用については,

行政事件訴訟法7条,民訴法62条を適用し,

上告人の負担とするのが相当である。

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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