破産免責の効力の及ぶ債務の保証人とその債権の消滅時効の援用

(平成11年11月9日最高裁)

事件番号  平成9(オ)426

 

最高裁判所の見解

免責決定の効力を受ける債権は、債権者において訴えをもって履行を請求し

その強制的実現を図ることができなくなり、右債権については、

もはや民法一六六条一項に定める「権利ヲ行使スルコトヲ得ル時」を

起算点とする消滅時効の進行を観念することが

できないというべきであるから、

破産者が免責決定を受けた場合には、

右免責決定の効力の及ぶ債務の保証人は、

その債権についての消滅時効を

援用することはできないと解するのが相当である。

 

これを本件についてみると、前記事実関係によれば、

免責決定の確定によりGは本件債権につきその責任を免れており、

Gの連帯保証人である被上告人は、もはや本件債権についての

消滅時効を援用することはできないところ、上告人は、

被上告人に対して前記一4記載の連帯保証債務の

履行を求める別件訴訟を提起して勝訴判決を得ており、

右判決が平成三年三月九日に確定しているのであるから、

上告人においてこれと同一の債権につき更に給付を求める本件訴えは、

訴えの利益を欠くというべきである。

 

したがって、これと同旨の見解に立って

上告人の本件訴えを却下すべきものとした原審の判断は、

正当として是認することができる。

原判決に所論の違法はなく、論旨は採用することができない。

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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