破産法96条,破産法197条12号,破産法277条,商法254条3項,商法417条,民法653条

(平成16年10月1日最高裁)

事件番号  平成16(許)5

 

(1) 破産財団から放棄された財産を目的とする別除権につき

別除権者がその放棄の意思表示をすべき相手方は,

破産者が株式会社である場合を含め,破産者である

(最高裁平成11年(許)第40号同12年4月28日第二小法廷決定・

裁判集民事198号193頁)。

 

また,株式会社が破産宣告を受けて

解散した場合(商法404条1号,94条5号),

破産宣告当時の代表取締役(以下「旧取締役」という。)は,

商法417条1項本文の規定によって当然に清算人となるものではなく,

会社財産についての管理処分権限を失うと解すべきものであって,

その後に別除権の目的とされた財産が破産財団から放棄されたとしても,

当該財産につき旧取締役が管理処分権限を有すると解すべき理由はない

(最高裁昭和42年(オ)第124号同43年3月15日第二小法廷判決・

民集22巻3号625頁参照)。

 

したがって,別除権放棄の意思表示を受領し,

その抹消登記手続をすることなどの管理処分行為は,

商法417条1項ただし書の規定による清算人又は

同条2項の規定によって選任される

清算人により行われるべきものである。

 

そうすると,破産者が株式会社である場合において,

破産財団から放棄された財産を目的とする別除権につき,

別除権者が旧取締役に対してした別除権放棄の意思表示は,

これを有効とみるべき特段の事情の存しない限り,

無効と解するのが相当である。

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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