破産財団から放棄された財産を目的とする別除権につき放棄の意思表示をすべき相手方

(平成12年4月28日最高裁)

事件番号  平成11(許)40

 

最高裁判所の見解

破産財団から特定の財産が放棄された場合には、

当該財産の管理及び処分について、破産管財人の権限は消滅し、

破産者の権限が復活する。

 

したがって、右の場合に、当該財産を目的とする

別除権につき別除権者がその放棄の意思表示をすべき相手方は、

破産者であると解するほかはない。

 

このことは、破産者が株式会社であっても、異なるところはない。

 

そうすると、破産財団から放棄された本件建物につき、

別除権を有する相手方が、破産者である株式会社Dに対して

別除権放棄の意思表示をしていないにもかかわらず、

破産管財人である抗告人に対して最後の配当に関する

除斥期間内に別除権放棄の意思表示をしたことをもって

別除権放棄の効果が生じたとし、その被担保債権等を

最後の配当に加えるよう配当表を更正することを命じた原審の判断には、

裁判に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反があるというべきである。

 

この点をいう論旨は理由があり、原決定は破棄を免れない。

そして、本件においては、別除権放棄の効果が生じたとは認められず、

相手方の配当表に対する異議の申立ては理由がないから、

右申立てを却下した原々審の決定に対する相手方の抗告は、

これを棄却すべきである。

 

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